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グリーンランドは温暖化歓迎?


温暖化余波 グリーンランド資源に熱視線


 島全体の8割が万年雪と分厚い氷床に覆われているグリーンランド(デンマーク領)の資源に熱い視線が注がれている。地球温暖化の影響で氷が解け始め、作業可能な期間が長くなったためだ。新興国の台頭やハイテク製品の普及でレアメタル(希少金属)や石油の価格が高騰。これが逆に高コストのために敬遠されてきたグリーンランドの開発を見直すきっかけになっているという。(コペンハーゲン 木村正人)

 グリーンランド自治政府の鉱物・石油局によると、今月1日時点で、鉱物の探鉱・開発許可は81件、申請済みが12件にのぼっている。企業が相次いで撤退した2002年の探鉱・開発許可は23件。実に4倍近いラッシュになっている。
 石油・天然ガスの探鉱・開発許可は17件。グリーンランドの地質調査機関、GEUSによると、グリーンランドの西沖合では原油が海底にしみ出す油徴が確認されている。サウジアラビアの原油埋蔵量の4割に当たる北海油田の3分の1に相当する油田が眠っているという説もある。
 日本貿易振興機構(ジェトロ)コペンハーゲン事務所によると、グリーンランドで永久凍土の融解が進んだことで、より深部までの調査が可能になり、これまで年間6カ月間しか操業していなかった採掘場で8カ月間作業ができるようになったケースが報告されている。
 さらに金やダイヤモンドなどの採掘も期待されており、レアメタルや石油・天然ガスの開発が進み収益が期待できるようになれば、デンマークからの独立も可能になるとの声さえ聞かれる。
 GEUSの石油・天然ガス担当、フレミング・クリスチャンセン氏は「温暖化の影響で開発の見込みが拡大している。海上の油田開発は流氷の危険が残っているが、石油の需要増が続けば、開発コストがかさんでも採算が合う可能性が出てくる」と語った。

>地球温暖化は悪影響ばかりかと思っていたけれど、グリーンランドは雪や氷で閉ざされていた分、開発の余地がまだまだあるのですね。