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タイで日本メーカー「お茶戦争」


タイで「お茶戦争」 キリンに続きサントリー進出 東南アジアの拠点に


 タイで日本の飲料メーカーによる「お茶戦争」が勃発(ぼっぱつ)する気配だ。国内市場が飽和状態のため、東南アジアの拠点としてタイに注目が集まっている。バンコクでは昨年、キリンビバレッジが緑茶を投入。今月にはサントリーも事務所を構え、ウーロン茶の投入に向けた準備を開始した。先発の味の素や現地の日本食業者がある程度地歩を固めているが、健康ブームなどの後押しもあって市場拡大をにらんだ動きといえる。

 「お茶市場のシェア3位を安定してキープしたい。将来的には周辺の東南アジア各国にもマーケットを広げたい」

 キリンビバレッジのタイ法人、能宏彰(のう・ひろあき)社長は意気込む。同社は昨年4月、日本でも売られている人気商品「生茶」をタイに投入した。タイ人の好みを意識して味も甘く加工し、現地の人気歌手を使ったCMを展開するなど市場への食い込みに必死だ。健康ブーム、日本食ブームや、経済成長を背景に茶飲料が急速に認知されていることが参入の判断材料となった。

 タイの清涼飲料市場で、茶飲料のシェアは5年前にはほとんどゼロだったが、現在は約7%。昨年の茶飲料市場規模は40億バーツ(約148億円)。茶飲料が爆発的ブームになった2005年には70億バーツ(約259億円)にまで膨らんだという。

 キリンビバの現在のシェアは約10%。「05年の大ブームは去ったが、今後も成長は期待できる」(能社長)という。

 タイの茶飲料トップは、現地の日本食業者「OISHI(おいしい)」で、04年に投入した「緑茶OISHI」は05年の緑茶ブームの牽引(けんいん)役となった。現在も緑茶市場で60%のシェアを持つ。現地に進出して50年近い歴史を持ち、高い知名度を誇る味の素が緑茶飲料「鮮茶」をキリンに先駆けて04年に投入。10%のシェアを目指す位置につけている。

 一方、サントリーはバンコク事務所を立ち上げ、今月7日には現地の果汁飲料トップの「Tipco F&B社」と資本提携を発表した。「来秋にはサントリーブランドの茶飲料を出したい。念頭にあるのはウーロン茶」(広報)という戦略だ。

 迎え撃つ側は、「ウーロン茶はタイでは中華料理店でしか見ない。タイ人の口にどこまで合うか」(能社長)、「茶飲料業界はすでに寡占。進出が遅いのでは」(OISHIショップのクン店長)と牽制(けんせい)する。それでもサントリーは、「タイで足場を固めた後、バンコクを拠点にして他の東南アジア各国の展開も考えていく」(広報)としている。

>海外で日本茶が飲まれているのは、なんだか不思議な気がします!でも旅先で日本茶が手にできるのは無条件で嬉しいです。