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土用の丑の日 ひきこもごも

「土用の丑」関係者ら悲喜こもごも
7 24日は「土用の丑(うし)の日」。1年で最もウナギがよく売れる時期だが、中国産ウナギの産地偽装事件を起こした水産物関連会社の地元、神戸や徳島では小売店が「国産」や「安全性」を強調して売り上げにつなげようと躍起だ。一方、老舗のウナギ店では長年の安心感から品切れとなり、「1本だけでも買わせて」という声も上がっている。
 中国産ウナギを「三河一色産」として販売していた水産物輸入販売会社「魚秀」が拠点を置く徳島県。県内を中心に約35店舗を展開する「キョーエイ」(徳島市)では、6月の事件発覚後ウナギの売り上げが10~15%減少した。
 しかし、丑の日に向けて例年と同じ約2万匹の国産ウナギを仕入れた。「徳島は事件の“おひざ元”。影響はあるが、ここ(土用の丑)で売らないと」と担当者はいう。売り場には「国産にこだわっています」というポップを置いた。
 また、偽装ウナギを販売していた「神港魚類」の本社がある神戸市などで約150店舗を展開する「コープこうべ」(神戸市)でも今年の土用の丑の売り上げが昨年の85%にとどまると予測。昨年は1日で約6500万円を売り上げたが、今年は仕入れ量を控えた。
 関西スーパー(兵庫県伊丹市)でも今月に入り、ウナギの売り上げが昨年同時期比の4割減という。
 偽装事件による消費者離れに追い打ちをかけるのが価格の高騰。「日本養鰻漁業協同組合連合会」(静岡県)によると、ここ数年、稚魚の不漁もあり国産ウナギの相場は1キロあたり2000~2650円と、昨年同時期に比べ3~5割高くなっている。
 各小売店での販売価格も軒並み値上がりし、コープこうべの主力商品は、前年比1~2割高の1280円。関西スーパーでも、昨年980円だった商品を1180円で販売している。
 一方、偽装の影響を受けず、大盛況の店もある。創業50年の木津卸売市場(大阪市浪速区)のウナギ店、川上商店は三河一色産ウナギを使用しているが、24日は早朝から100人以上の客が訪れた。値段はやや値上がりしたものの、この日までに予約や注文が殺到し、1本1200~1300円のウナギは数千本売れた。客足に追いつかず、商品が品薄になるものもあったという。訪れた男性客(64)は「何十年と毎年来ているので、三河産と聞いても怖くない」という。
 従業員の畑成美さん(44)は「事件で問題になっているのは冷凍食品。うちは生のものを使っているから大丈夫。今日は例年と同じ盛況ぶりで安心している」と話した。

>昨年は長焼き一枚880円で購入したけれど今年は1280円でした。年に一度のことですしやっぱり食べてよかったです。