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乗車マナー向上 ダジャレでPR

だじゃれでマナーを 駆け込“マンモス”、迷惑“カンガルー”

 電車には駆け込“マンモス”。周りの迷惑“カンガルー(考える)”-こんなだじゃれを使って乗客にマナー向上を呼び掛けるポスターが、駅や電車内で目立ち始めた。乗客同士のトラブルや携帯電話使用などの苦情の増加に頭を悩ませている鉄道会社は、だじゃれでポスターへの注目度を高めるとともに、ムードを和らげることでトラブルを減らしたい考えだ。

 ◆沿線ぐるみ

 西武鉄道(埼玉県所沢市)は2006年5月から、動物のキャラクターとマナー標語を組み合わせたポスターを掲示。これまでに猫を用いた「車内で電話かけ“ニャーイ”さん」など、9種類のポスターを作った。
 苦情の目立った減少など具体的な成果にはまだつながっていないが、沿線の学校から「道徳の授業の教材にしたい」とポスターの提供を求められるなど、反響はまずまずだ。

 6月下旬には沿線にある高校の女子生徒が朝のラッシュ時に「ニャーイさん」の携帯ストラップを乗客に配って車内で通話しないよう訴えた。高校側は「生徒が安心して通学するためにも車内でマナーが守られ、トラブルにならないことは重要だ。鉄道会社まかせではいけない」と、沿線ぐるみで活動することの重要性を強調している。

 ◆増える苦情

 JR東日本では、02年度は3888件だったマナー絡みの苦情が06年度は8306件と、数年で倍増した。車内での携帯電話使用のほか、指定場所以外での喫煙や駆け込み乗車、座り方などへの苦情が目立っている。

 国土交通省の交通政策審議会鉄道部会も6月中旬にまとめた提言で、「利用者側が原因の問題が多発している」と、マナー悪化を懸念。鉄道会社と国が協力してマナー改善に取り組むよう求めた。これを受け国交省は具体的な対策を検討する方針だ。

 業界関係者によると、マナーを守るよう求めたポスターは以前からあった。しかし、携帯電話の普及や車内で食事をする若者の登場などで苦情が激増、各社が注目されるようポスターを工夫し始めた。

 ◆ゆるキャラ

 JR東は野菜にひっかけてシリーズ化している。擬人化した大根が登場する「マナーを守らないと、車内は“ダイコン”乱」、トウモロコシが整列乗車を呼び掛ける「しっかり並べば“コーン”なにスピーディー」などがある。
 西武とJR東はともに絵柄に、愛らしさや脱力感を強調したいわゆる「ゆるキャラ(ゆるいキャラクター)」を採用。「押し付けではなく、楽しく理解してもらう」(JR東)効果を期待している。

 このほか、JR西日本など関西の15社は共同でラッコを用いたポスターを作り、マナー向上を訴えている。

>まじめくさったまともな言葉より、寒くてもダジャレのほうがウケがよいかも知れないですね。