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3人乗り自転車に試乗してみた

<3人乗り自転車>乗り心地向上 試作品に乗ってみた

 自転車の前後に子どもを乗せて走るお母さん。街でよく見かける光景だ。実は自転車の3人乗りは道路交通法などで原則として認められていない。しかし、小さな子どもを自宅に置いて外出するのも危険だし、やむを得ず……というのが保護者の本音だろう。

 ■スタンドない設計

 「走り出しが楽だし、子どもの乗り降りも危なくない。ペダルも軽く感じますね」。3人乗り自転車を開発し販売を目指す「カワムラサイクル」(神戸市)の兵庫県稲美町にある工場。子会社「ランドウォーカー」(大阪府吹田市)の試作品を試し乗りした製作担当の石脇和幸さん(32)の妻あすかさん(30)は、乗り心地に満足した様子だ。

 後部に子どもが2人座れるチャイルドシートを設置した構造だ。あすかさんと一緒に乗った長女なのかちゃん(5)と次女ななはちゃん(1)も笑顔を見せた。

 普通の自転車で前後に子どもを1人ずつ乗せると、ハンドルがぶれたりし、バランスが取りづらくなる。試作品は、後輪の左右に補助輪がある四輪タイプで、補助輪に付いたサスペンションが伸縮、走行中の路面の凹凸の衝撃を吸収する。

 あすかさんが感心したのはスタンドのない設計だ。補助輪のサスペンションがロックできる仕組みで、停車する時にロックすると倒れない。スタンドの上げ下げや子どもの乗り降りでも心配ない。チャイルドシートの周囲には転落防止ガードがあり、これを下ろせば子どもが自分で乗り降りする際の踏み台になる。

 ■ロック機能を活用

 「丸石サイクル」(埼玉県吉川市)も3人乗り用の開発を進める。91年から販売している2人乗り用では、ハンドル回転軸の上にチャイルドシートを取り付け、前輪を後輪よりも小さくすることでふらつきを防止した。後ろ乗せタイプは後輪の方が小さい。子どもの乗り降りでハンドルが回転しないようロックする機能もある。これらの技術を応用して3人乗り用の実現を目指している。

 過去には3人乗り自転車で悲惨な事故が起きている。大阪府茨木市で06年10月、子どもを前後に乗せていた主婦の自転車が電車にはねられた。主婦と長女にはけがはなかったが次女(当時2歳)が死亡した。踏切を渡る際に、バランスを崩して転倒したとみられる。

 警察庁によると、07年に自転車に同乗していて死傷した6歳未満の子どもは1805人。5年前の8割以下に減っているが、10年前と比べると3割近く多い。損傷部位は頭部が最も多く4割超だった。

 安全性の確保は必須だが、3人乗り自転車のニーズは高い。警察庁は、安全走行できる専用車なら3人乗りを容認することを検討している。

 メーカー担当者は「早急に『普通自転車』として認定する体制を整えてほしい」と話している。

>法整備も早急にしてもらいたいけれど、自転車購入費用の助成金制度も確立してもらって沢山普及されたら安心度も高まりますね。