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3人の死刑を執行 氏名も公表

法務省は1日、死刑囚3人の死刑を執行し、氏名と犯罪事実などを発表した。執行されたのは持田孝(65)=殺人罪など、東京拘置所収容▽松原正彦(63)=強盗殺人罪など、大阪拘置所収容▽名古圭志(37)=殺人罪など、福岡拘置所収容=の3死刑囚。これで、現在収容中の死刑囚は104人になった。

 執行された死刑囚の氏名公表に踏み切った昨年12月7日以来の執行で、鳩山邦夫法相による命令は2回目。死刑執行は約3年4カ月の中断を経て、後藤田正晴法相当時の93年3月に再開されたが、以降の執行人数は計63人になった。再開以降で、前回の執行から2カ月未満で執行が命じられたのは初めて。鳩山法相は1日午前11時、記者会見し、3人の名を読み上げた。

 確定判決などによると、持田死刑囚は90年に強姦(ごうかん)致傷罪などで懲役7年の実刑判決を受けた。97年2月に出所後、暴行事件の被害女性を捜し出し、同4月、女性の住む東京都江東区の公団住宅のエレベーターホールで「7年前の事件を覚えているか」と声をかけ、胸や腹を4回刺して失血死させ、現金入りのハンドバッグを盗んだ。99年の東京地裁判決は被害者は1人であることなどから無期懲役としたが、2審は「被害の申告をためらわせる悪影響を考慮すべきだ」と死刑を言い渡し、最高裁も支持した。

 松原死刑囚は88年4月、徳島県の住宅に盗みに入ったところ、帰宅した女性(当時61歳)に見つかったため電気コードで絞殺し、現金を奪った。さらに同6月、愛知県刈谷市の住宅に侵入、帰宅した女性(当時44歳)を絞殺し、現金を奪った。

 名古死刑囚は02年8月、鹿児島県伊仙町で近くに住む兄の自宅で、兄の妻(当時40歳)とその長女(当時17歳)を刺して失血死させ、次男(当時13歳)にも重傷を負わせた。

 死刑制度を巡っては、司法判断は遺族感情などを重視する厳罰化の流れが進んでおり、昨年1年間に全国の高裁、最高裁を含む裁判所が死刑を言い渡した被告はのべ47人と、最高裁にデータが残る80年以降最多だった。

>近年、あまりにも凶悪犯罪が日常化し、その事件の行方を知る機会はほぼ皆無でしたが、死刑囚の実名報道とその方々が何をして、そうなったかを知る機会があるということは、今後の事件発生の抑制に繋がるのでは。