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<薬害C型肝炎>「バカにするな」涙の原告、決意新た


薬害C型肝炎訴訟で大阪高裁が13日示した和解骨子案の受け入れを拒否した全国原告・弁護団は、東京・霞が関の弁護士会館で会見し「国が被害者全員の一律救済を決断するまで闘い続ける」と決意を新たにした。原告らは一様に骨子案の内容に落胆し涙をこらえられなかったが、解決を目指し前を向いた。

 九州訴訟原告の福田衣里子さん(27)は会見で「国の責任を認めないでおきながら、口止め料のように原告だけに一部を払うから終わりにしてくれというバカにした骨子案。私たちを見くびらないでほしい。これで幕引きは許せない」と批判した。

 出生時に血液製剤クリスマシンを投与され、20歳の時に受けた検査でC型肝炎に感染した。インターフェロン治療の厳しい副作用に苦しみ、パン職人になる夢も奪われた。福岡地裁判決(06年8月)で敗訴したが、めげずに闘い続けると決めた。感染の原因を明らかにし責任を追及するのが、実名原告としての使命だと思った。

 福田さんは和解骨子案について「ここまで来ても国の責任を認めさせられなかった。自分の無力さを悲しく思う。でも、思いは貫きたい」と涙した。

 ともに会見した全国原告団代表の山口美智子さん(51)は「福田さんのような若者が、まだまだ闘い続けなければならないのか。彼女らは人生を始められないでいる」と訴えた。4日の舛添要一厚生労働相の謝罪について「本心と信じている。ぜひ政治決断して」と語った。

 大阪高裁は和解骨子案提示にあたっての所見で「解決には、原告らの全員一律救済の要求が望ましいが、国などの譲歩がない限り案として提示しない」と記した。全国弁護団副代表の山西美明弁護士は「司法でも官僚の厚い壁は破れないというメッセージだろう。全員救済を理念とする和解案が出なければ、協議には応じられない。政治決断がなければ淡々と判決を迎えることになる」と強い姿勢を示した。

>本人には何の過失もなく病気に侵され命の危機にさらされている方々の心中を、政府が聞き届けての和解になることを望みます!