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ファン付き布団で夜を涼しく

各地で観測史上最高気温を記録するなど、立秋をすぎても猛烈な暑さが続いている。そんな中、ファンが付いた布団や冷たいマフラーなど、酷暑のなか少しでも涼しさを感じるためのグッズが売れ行きを伸ばしている。(森浩)
 とにかく寝苦しい夜、電気代がかかるしクーラーも使いたくない…という人に向け、“クール寝具”が人気だ。
 寝具製造の西川産業(東京)が今年から投入した「クールエコー」は、生地に特殊なセラミックスを練り込んでいることから、触るとひんやりとした冷たさを感じる。「同じ温度でも木と鉄に触るのでは、鉄の方が冷たく感じます。鉄の方が熱を吸収する速度が速いからです。その原理を応用しています」と同社広報。もちろん寝ていてごわつくことはなく、肌触りはサラサラだ。
 現在在庫があるのは「ウォッシャブル羽毛肌掛けふとん」(1万8900円)「掛けふとんカバー」(1万500円)の2点だ。
 ひとつのトレンドになっているのが実際に「風」を使って涼しくしようとする布団だ。
 空調服(埼玉)が販売を開始した「空調ベッド 風眠」(2万9000円)は、簡単にいえば、ファンが付いたマット。厚みを持ったプラスチック製のメッシュシートがマットの中に入っていて、足下のファンが回ると、頭部から足下へ空気が通り抜ける仕組みだ。通る風量は毎分370リットル。「空気と一緒に体から出る熱と湿気を外に逃すことで快適に眠ることができます」と同社社長の市ヶ谷弘司さんは胸を張る。今シーズンから投入したが、これまで1500台を売り、購入者からは好評を得ている。
 丸八真綿(静岡)では1月から「空調ふとんホッター」を投入した。空洞のある敷布団に送風機がセットになっている。「涼・快眠コース」を選べば、布団内に外部の空気が送り込まれ、快適に寝ることができる。冬場には温風にすることも可能で、1年中使用できる。
 じっとしているだけで噴き出す汗、なんとか快適に過ごせないか-。そんな“悲願”をかなえるグッズも登場している。この夏、大ヒット商品となっているのが大作商事(東京)の“クールスカーフ”マジクールだ。昨年から販売を開始したが、今年はすでに約13万本を売り上げ、前年比5倍以上という飛躍的な伸びを見せている。
 マジクールは中に吸水樹脂が入っていて、水を含ませて使用する。水分が気化する際の気化熱によって、26C°前後の状態を最大20時間にわたって心地良い冷感を維持する。何度も繰り返し使用できるので経済的だ。「首に巻いたり、頭にまいたり、なかには暑がっているペットに使用される方もいらっしゃいます」と同社広報では幅広い使い方をアピールする。

>あと数十日、快適にすごせるなら高い買い物にはならないかも。