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3億円いらぬ 税残余金が宙に


3億円中ぶらり…税滞納、都が家競売も不満の男性「残余いらぬ」


 東京都内の高級住宅地に住んでいた無職男性(60)が、固定資産税を滞納し続けたため自宅を都に差し押さえられ、競売にかけられた後、税徴収分を差し引いた残余金約3億6000万円の受け取りを拒否していることが21日、分かった。差し押さえに対する抗議が理由で、都は男性の親戚(しんせき)を通じて説得を試みたが、応じないという。都は残余金を法務局に供託したが、「高額なので早く取りに来て」と困惑している。
 関係者によると、男性は昭和40年代から都内区部の高級住宅地に両親と居住。両親の死去後に自宅を相続したが、平成13年ごろから固定資産税の滞納が続いていた。
 都は数年間にわたり督促を続けたが、納付されず、税務調査したところ、自宅の土地・建物以外に預貯金などの資産はないことが判明。このため滞納整理の手続きを進め、土地・建物を差し押さえた。男性は処分に抗議したが、「納付の意思はなかったようだ」(関係者)という。
 自宅は競売にかけられ、都内の不動産関係の会社が落札。固定資産税や所得税などの滞納分を都、国税局などが徴収した後、約3億6000万円が残った。
 都は残余金の受け取りを促したが、男性は「滞納処分に反感を抱いている」として拒否。都は親戚にも協力を仰いだが、受け付けない状況という。残余金は法務局に供託され、男性が受け取りにくるのを待っている状態。
 都の担当者は「自宅を貸し出すとか、土地を駐車場にするとか、滞納税を納付する方法はいろいろあったはずだ。残余金を取りに来ないのは過去に例もなく極めてまれだ」とあきれている。

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